概要: 危惧していた通り、ZECT内部で、瞬がワームではないか、という噂が広まった。 情報をもたらしたのは、ネオゼクト。瞬の正体を知った織田が講じる策など、そんなところだ。 もちろん、ZECT総帥はその事実をもみ消したが、噂なんてものは、あっという間に蔓延する。「矢車。影山の件だが、お前は、どう見る?」「デマだと思います。『天空の梯子計画』を間近に控え、こちらの内部分裂を狙っているのではないかと」 そろそろ来る...
概要: 「隊長、この遺体は……」「ワームに襲われたらしい。ZECTに搬送しろ」 不審げな隊員たちに、たいした事ではないという口調で俺は指示を出す。瞬の事を、部下に説明するつもりはなかった。変に、勘ぐられては困る。 後始末を部下に任せると、瞬にメットを放ってバイクの後ろに乗せた。「矢車さ……」「呆けててもいいが、振り落とされるなよ」 ニッと笑って、俺もメットをかぶる。「とばすからな」 慌てて、俺の腰にしがみつく瞬。...